らもちー

ミッドナイト・イン・パリのらもちーのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

暖かい映像は好みだった。著名人に詳しくないので知らない名前も多くその度にピンと来なかった。タイムトラベルものをのほほんとコンパクトに描いた映画でサクッと見れる。ラストのギルのセリフが良かった。


主人後のギルはアメリカ在住の売れっ子脚本家。本当は小説家になりたい。ギルは婚約者と婚約者の両親と共にパリへ旅行に来る。ある晩、婚約者とその友達とワインの試飲会で飲んでたギルは散歩がしたいから自分だけ先にホテルに戻ると伝え夜のパリをさまよう。道に迷って路上でダウンしてたギルに通りすがりの年代物の車に乗った男たちが「来いよ!」と声をかける


男たちに誘われるがまま車に乗って着いた先のパーティ会場で出会ったのは昔の有名な作家、芸術家の数々。彼はタイムスリップしていたのだ。しかし気がつくと現代に戻っている。
婚約者に一連の話を聞かせるが彼女は聞く耳を持たない。彼女にタイムスリップを証明するため翌日同じ場所で待ってみるがなかなか車が来ず彼女は呆れて帰ってしまう。
しかし深夜の鐘の音と共にまた例の車が現れギルはタイムスリップの旅へ。彼にとっては夢の黄金期でその時代の作家陣と会い逐一感動するギル。ギルは小説をチェックしてもらいそれを都度都度直していく。
また、過去で有名な作家(?)の女性に恋して毎夜逢瀬を重ねるギル。ついにはキスしてしまう。


そんなある日過去にいるギルはさらにタイムスリップ、それまでいた過去よりも過去へとその女性と共にタイムスリップする。そこはゴーギャンなどがいた時代で彼女にとっての黄金期。しかしゴーギャン達は過去に行きたいという。そして彼女はその時代に残るという。そこでギルは気づく。自分にとっての黄金期にいる彼女は彼女にとっての黄金期である過去へ憧れ、さらにその彼女にとっての黄金期の人物達は彼らにとっての黄金期である過去に行きたがる。つまり現在とはいつも不満がつきものであり、現代を生きる人間はいつの世も別な時代に行きたがるということ。過去に移住してもそこに長く住むときっとまた別な時代に住みたくなるということ。彼女にこれを伝え元の時代に戻ろうと説得するが彼女はこの時代に残ると言いギルの別れる。


ギルの小説は私小説だったようで、小説を通してギルの婚約者が浮気していることをヘミングウェイが指摘する。実際ギルの婚約者は浮気していて、2人は別れることになる。パリの夜橋で黄昏ているギルの元に顔なじみのレコード屋の女の子が通りかかり2人は何となくいい雰囲気になり雨の中歩き出す。
らもちー

らもちー