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大学の山賊たちのshibamikeのネタバレレビュー・内容・結末

大学の山賊たち(1960年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

"バッキャロー!!"
と、ことある毎にみんなが叫ぶガーエー。うるさいんだよ!!


学業をほったらかしで、飲み会・不純異性交遊・OB訪問・便所飯、ばかりしてふらふらへらへらしている大学生達に山賊達が「いい加減に目を覚まさんかぁー!」と愛の鉄槌を降り下ろす…とかの映画かと思っていたが全然違った。


大学の登山部に所属している荒々しい男子大学生達5人組(でも、全員爽やかイケメン)のことを「大学の山賊たち」と呼んでいるみたいであった。

この爽やか山賊5人組が雪山を登山中に、同じく登山中であった美人デパガ5人組と偶然出会い、てんやわんやする。
デパガ5人組は会社を休んで登山していたのであるが、単なる有給ではなく、"生理休暇"なるものを利用していた、ということは特筆すべきことであらう。男にもそういう月のものないのかしら?ハイハイ、タンポンつけときゃいいんでしょ。

主要キャラ達(山賊とデパガ)は突然の吹雪で何とか山小屋に避難、山小屋には不気味な未亡人と世話人とお化けが住んでいた(マジだぜ!)。ユーモアホラー風の話かと思ったら、中盤以降には逃走中のギャング2人組が山小屋にやってきて密室サスペンス風にもなる。

自分がこのガーエーで一番気になったのが、「ギャングを見殺しにするか否か」を主人公達が決断するシーンである。
ギャング2人は山小屋の中で大切な食糧を貪り食ったり、ペストルをちらつかせて粗暴に振る舞ったり、最低なのであるが、ストーリーの中で、ギャング2人を雪山に置き去りにできる(=凍死させられる)チャンスが主人公達に訪れる。
しかし、「見殺しにするのは良くない!山の掟を破ることになる!」ということで彼らはギャング達をわざわざ救う。
結局、このお情けが仇となり、主人公達は再びギャング達に好き勝手やられて窮地に追いやられることとなる。
自分は正直な所、そもそもギャングを救う時点でこの映画に嫌悪感を覚えた。
そして、その後、主人公達が窮地に陥ったのを見て、同情とか感情移入ができず、何だったら苛ついた。
映画を盛り上げるための常套手段と言えばそれまでであるが、ふと"自分は自己責任に固執し過ぎるのだろうか?"という気もした。

山賊おにぎりとは一体…!
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