せんきち

パッチギ! LOVE&PEACEのせんきちのレビュー・感想・評価

パッチギ! LOVE&PEACE(2007年製作の映画)
2.5
前作は越えられず。悪い意味でお涙ちょうだいの映画でした。まあちょっと泣いてしまったことは認めますが。面白いこた面白いし。

何がまずいかって、一番予算がかかってるはずのアンソンの親父の戦時中のシーンが無くても話が通じてしまうのが痛い。アンソンの親父の過去を知る語り部がいないとこのシーン無意味でしょ。誰の回想やねん。

パッチギらしくしようとした乱闘シーンも無意味だった。前作では青春映画としての暴力が有効だったが、アンソンあの年でケンカばっかしてたらろくでなしですよ。

役者陣はがんばっていただけに残念。特に中村ゆりと藤井隆は良かった。前作と役者が違うんだから別の在日韓国人の話にすれば良かったのに。

作中に出てくる右翼チックな駄作戦争映画の元ネタは時代設定からして鶴田浩二の『あゝ決戦航空隊』なんだけど、あれは出来はチープだが数少ない天皇の戦争責任にまで言及した映画なので評価が間違ってると言いたい。
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