特濃ミルク

スティーヴン・キング 痩せゆく男の特濃ミルクのレビュー・感想・評価

3.3
 主人公である超肥満体型の弁護士はある日飲酒+恋人の尺八、の不注意の極みで運転していたら案の定、一人のジプシー老婆を轢き殺してしまう。コネを使ってどうにか事故を揉み消した主人公だったが、老婆の父親であり、ジプシーたちの長老でもある男は怒り狂い、不正をはたらいた主人公たちに呪いをかけていくのだった‥。
 呪いにも種類はあるのだが、主人公はその中でも「何もせずとも痩せていく」というダイエットしている人からすると随分羨ましい限りの呪いをかけられてしまう。
 しかしそれが羨ましいのはあくまで人々がダイエットによって理想的で適正な体重、体型を手に入れる事を目指しているからであり、この呪いの場合、骨と皮だけになるまでノンストップかつ、自動的に肉をこそげ落とされてしまうので、うかうかしていられないのだ。主人公は一刻も早く呪いを解くために、呪いをかけた張本人であり、かつ唯一呪いを解くことができる長老を探すのだが…。
 うむ、あらすじ設定は中々面白いな。特殊メイクの質も良く、微妙な体重増減が上手く表現できていたと思う。ただ何かスッキリしない鑑賞後。主人公の心理からしたらあのオチが自然だったのかもしれないが、こっちが期待していたものと違ったかな。もっと長老との激しい戦闘があれば良かったのに。
 
特濃ミルク

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