Yoshiyuki

隠された記憶のYoshiyukiのレビュー・感想・評価

隠された記憶(2005年製作の映画)
3.4
家庭もキャリアも順風満帆の上流階級の白人家族。貧しく、下流階級のアルジェリア系ムスリム。自分たちの家が監視された気味の悪いテープによって、壊れていく。果たして、その送り主は誰なのか。
このテープによって生まれる、隠し事や嘘。

この映画には2つの大きなテーマがあるように思われる。
1つは、上流階級と下流階級、白人と非白人というコントラスト。もう一つは、嘘や隠し事、過去などといったやましさに対する人々の反応。この二つが映画には散りばめられているのではないだろうか。

個人的には、やっぱり長回しが眠たさにつながってしまうのか、少し途中冗長に感じられてしまう部分も。(しかし、これは完全に個人の好みだと思う。

衝撃的な場面でも、決してドラマティックに作ろうとせずに、むしろ静かに、シンプルに、リアリスティックに作られている点は非常に興味深い。また、展開は全く予想できなかったり、込められているメッセージの深さという点において、ストーリーは非常に深くて難しいと感じた。
ストーリー面においても、カメラワークや音楽、全体的な雰囲気などの面においても、どちらかというと前衛的な作品だったような気がする。
Yoshiyuki

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