このレビューはネタバレを含みます
描かれないその背景が気になる映画でした。
コーヘイゲンは嘘はついてはいなくて、クエイドがコーヘイゲンの部下だった自分を捨て、火星レジスタンスの味方になることを選んだのかもしれない。コーヘイゲンは本当に酸素配給装置を起動したら火星が崩壊すると信じていたのかもしれない。
そう考えると、クエイドが最後まで殺されずに済んだことにも辻褄が合うように思います。
ただ、その全てが夢の中での出来事なのかもしれないですが。(というか、そうでなかったら流石にアメリカの映画でも一般人が人を殺し過ぎだし殺し方も割とエグい、こういうところは悪夢の再現のように思えます)
リコール社の人間が『バケーション中も変わらないものは何だと思いますか?…あなたですよ。あなたはいつでもあなただ』と言ったシーンがこの映画の真に言いたいことで、アイデンティティとは何なのかを考えさせる、もやもやする良い映画でした。