TAK44マグナム

ジャッジメント・ナイトのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

ジャッジメント・ナイト(1993年製作の映画)
3.7
スラム街って怖え!!

悪友4人組がボクシング観戦しようと車で出かけます。
渋滞を回避しようと高速を降りたのが運のつき、迷い込んだスラム街でギャングによる殺人を目撃してしまった彼らは、武装したギャングに執拗に追われることになります。
真夜中の荒れ果てた街から、はたして脱出することはできるのでしょうか・・・・・?!

監督は「プレデター2」のスティーブン・ホプキンス。
「ハイランダー/悪魔の戦士」の第二班監督を務め、MTV畑出身ということはラッセル・マルケイの弟子か何かだったんでしょうかね?
主演は、チャーリー・シーンのお兄ちゃんであるエミリオ・エステベス。弟役としてスティーブン・ドーフが出ていますが超若い!

若者が知らない土地で殺人者に追われるシンプルなストーリー。
これって、いわゆる田舎ホラーと同じスタイルですね。

最初は喧嘩ぱやかったスティーブン・ドーフが臆病風に吹かれたり、冷静だったキューバ・グッティング・jrが段々と好戦的になっていったりと、追い詰められた登場人物の心の変遷も描かれていて、ちゃんとキャラクターが生きているのが良いです。

監督がミュージックビデオ出身ということで、特に建物と建物の間に架かった橋を渡る場面などで、クレーンやドリーを使った動きのあるカメラワークが印象的でした。

退屈ではないし面白い映画なのですけれど、敵となるギャングが普通すぎるのは勿体無い。
これだと、ただのヤンチャなガキの集まりにしか見えません。
もっと得体の知れない相手にしたほうが、怖さや不気味さが膨れ上がって、何倍ものスリルが味わえたかと思うのですがどうでしょう?

また、途中でエミリオ・エステベスの名前や住所がギャングに知られてしまうのですが、これもそんなに巧く活用されているとは思えませんでした。
てっきり、奥さんや子供をダシに「出て来い」と脅迫してくるのかと思ったのですが・・・。
というか、家がどこか判っているのなら別に追う必要もありませんよね?
どうせ家に帰ってくるのだから、先回りして待っていればOKなはず。

まあ、そんな細かいことは抜きにして、主人公たちのサバイバルをドキドキしながら楽しむ、そんなスリラーの佳作です。


セルDVDにて