まりも

お茶漬の味のまりものネタバレレビュー・内容・結末

お茶漬の味(1952年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

この連休は貯蔵していた小津作品を攻めると決めました。昔の映画は心に余裕がないと観れないたちです😊

これは最強のツンデレ奥さまですね。育ちのせいか気位の高い妻に木暮実千代。着物の所作がかっこいい。まあ夫にケンカふっかけていきます。高飛車すぎて気づかれにくいでしょうが、さみしさからきているツンなんですよね。夫がちゃんと自分を見てくれていない気がするけれど素直になれないし方法もわからない。。
一方、おだやかな夫役には佐分利信。妻の嘘を淡々と信じたフリをする。ごはんの食べ方に文句を言われても怒らないけれど、夫婦のズレを感じており奥さまをどう扱っていいかわからない。。

なぜか自分は妻側でも夫側でもなく、ふたりの間に挟まれて困った顔で仕事に励む、女中ふみさんの立ち位置から見てました。たぶんドラマ「きょうの猫村さん」にハマッているせいかもしれない💧
だから最後は、(旦那さま、奥さま、ヨカッタ…)と胸がいっぱいで、しみじみ泣いてしまう。ティッシュ計5枚分。

昭和30年代の時代背景もおもしろく見ました。パチンコ屋が出来はじめた頃らしい。昔は椅子なかったのね?立ちパチンコだし、台を叩くと裏から笠智衆が出てくる。笑
店先には「甘辛人生劇場」って提灯🏮ぶら下がってました(いいね👍)

実は思春期の頃には全くわからなかった本作。(わかるわけがない)
その頃の自分には役者たちが大根に見えたし、ハッとする画にも気づかなかったな。ばかちんでした。
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