まりもさんの映画レビュー・感想・評価

まりも

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ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

全然観る気なかったのに見始めたら一気に引きずりこまれました。
統合失調症の女の話だとは思うが、そう片付けてしまうと簡単すぎる。

何がほんとかわからず全部がこわくて仕方ない。こちらも一緒にイカれてくる
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.6

自宅のソファで鑑賞していましたが、途中からこの主人公の分かりきった未来を見るのがこわすぎて、居ても立ってもいられず、気づけば立ち上がって観てました。

ブラッドリー・クーパーさんは、こういう憐れな役が
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

観てからどのくらい経ったか。
ずっと反芻していて言葉にならなかった。

自分が捨ててきたものやないがしろにしたもの、離れていった人たち。
今近くにあるもの、遠くにあるもの、関わり、流れている時間。
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心と体と(2017年製作の映画)

4.5

冒頭は不思議な話だと思っていたら、誰の心の内にも住んでいるようなお話でした。たぶん。

他人の事はわからないけれど、みんな誰しももう一頭の鹿の片割れを探したことがあるのではないでしょうか。
運良く見つ
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.0

半分以上観たところで、そっと電源落としました。
部分は楽しいけれども、この先映画がどう転んでも自分にとっては良くなくなる感じ、お酒を飲んでいて、これ以上いくとだんだん楽しくなくなるだろな、の感じのとこ
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光の旅人 K-PAX(2001年製作の映画)

3.4

映画歴も長くなると、観たのか観ていないのかうろ覚えの作品があるものですか、これもそのひとつ。

月末の休日は冷蔵庫大掃除の日なので映画も大掃除しようと観てみました。変な理由づけ。

結果、昔観たと思う
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.7

噂に聞いていましたがオリヴィア・コールマンの凄みと悲しみ深すぎる。
レイチェル・ワイズかっこよかったな。所作きりり。弱さと愛、厳しさがある。
最高の役者と対峙し最高の美術と衣装と撮影の、限りなく本物の
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ブリキの太鼓 ディレクターズカット版(1979年製作の映画)

4.5

何十年かぶりに観ました。フォロワーさんレビューでアマプラにあると知り。
断片しか覚えていないのに、頭を殴られたような衝撃はずっと忘れられず。

アンソニー・ホプキンスがそのまま小さくなったような、オス
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.3

ミーガンの見た目は楽しく、さらっと思った通りに話が流れます。
どうしてもチャッキーと比べちゃう。キャラクターも魂も薄めの仕上がり。

人間たちが、みんな少しずつ嫌な人でした。普通もう少しは魅力的な人が
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SHAME シェイム(2011年製作の映画)

3.9

セックス依存症ってとても大変そうだなあ。
一回一回相手も時間も必要だし、普通の人はいい顔したり嘘ついたり鼻毛抜いたり店探したりたくさん登録したり、その他色々頑張って、挙げ句に骨折り損ってこともあるだろ
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リトル・ガール(2020年製作の映画)

4.2

相当泣いてしまったな。

少女の想いが何であれ、周囲に存在を認めてもらえない苦しみと悲しみと果てしなさがもう。

しかし家族の愛が更に果てしなくて泣いた。
くり返しくり返し内にしまいこむしかない想いは
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トルーマン・カポーティ 真実のテープ(2019年製作の映画)

4.0

映画を観る余裕がなく過ごしていたが新型コロナ陽性になって時間が出来た。
38℃台ならなんとか観れる。痛みはつらいが仕事やその他のややこしい事をしなくていいお墨付きをもらったうれしさとでおかしな気持ち。
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.3

長いから後回しにしていた今更観るかシリーズ。


おもしろかったー

信頼しているようでいて結局心底蔑んでいるところとか、スメルがプライドの引き金なところとか。ぬぐえない哀しみと可笑しみがちゃんと居た
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.9

いやーヨルゴス・ランティモス観た!という感じ。ヨルゴス・サイエンスフィクションの旅。しばらく戻ってこれなそう。

あらすじは聞いていたけれど想像の遥か上を来る。
この人の描く人物はみんな変だし、その周
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ファイナル・デッド・ツアー(2020年製作の映画)

3.4

ゾンビロードムービー。

いけすかない奴を食べてくれるゾンビおっちゃんと共存するバンドメンバーたち、何だか絶妙にゆるくて愛らしい。ゾンビおっちゃんが、熱かったり嘘ついたり仲間愛かもし出したり妙に人間ら
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ゼイリブ(1988年製作の映画)

3.6

主人公はなんでもプロレスラーの方らしいが、けっこう謎のキャラクターで笑った。言動が謎にえらそう。
今の映画ではあり得ない無駄なシークエンスが長い長い。このケンカいつ終わるんだよ。若人には倍速されるぞー
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チャイナタウン(1974年製作の映画)

4.5

ジャック・ニコルソン、この頃からちゃんと禿げてて、額はハート型。ななまがりの森下さんみたい。なのになんて色っぽいんだ。鼻にガーゼ当ててても色気すごいから笑われない。キスもできちゃう。声もたまらん。>>続きを読む

悲しみに、こんにちは(2017年製作の映画)

3.6

両親はどうやらHIVウィルスで亡くなったみたい。叔父一家と暮らす事になる少女。

子役がそのまんま自然すぎてドキュメンタリーに見える。子供の頃ってあんな風にぐだぐだ寝転がったりハエたたきを無意味に叩い
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オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

4.5

ヤン・シュヴァンクマイエルは、思春期の頃に図書館で画集か何かを見て、内容は全くおぼえていないのだけど、強く苦手意識を感じた感情の記憶だけが残っていて、今まで観てこなかった。

なんですか!おもしろすぎ
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ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

キングの想いは置いといて、キューブリックのシャイニングとは別物として観る。
B級映画を観る感覚に切り替えた上でのおもしろさはあった。だとしても長い。

ひもじい彼らが水筒みたいなのに大事に大事に入れて
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

2.8

ごめんなさい。自分にはヒットせず。
わかったわかった、って途中飽きてしまった。ごめん。

あの嫌になるほどのアートセンスは控えめでわかりやすく作ってあるけども。だのにドラン湿度高めの不思議さよ。

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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

3.3

大盛り上がりの公開当時、漏れ聞こえてくる評判に長年の映画的カンで、たぶん自分はハマらないような予感が。
水を差さないよう、ほとぼりの冷めきった今観てみた。


不謹慎だとかは全く思いませんが、ヒトラー
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

そういえばマシュー・ヴォーン得意じゃないんだった。忘れてた。

エルトン・ジョンがウザキモかわいい気もするし、ジュリアン・ムーアのアメリカンな感じが楽しかったのでがんばって観てしまったけれど、コリン・
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フリードキン・アンカット(2018年製作の映画)

3.7

フリードキン、なかなかの毒舌ファッキン爺さんだった。最高。

監督自身の語りで構成されている。コッポラやAWA、タランティーノにダリオ・アルジェントまで出とる。
あ。フリッツ·ラングだ。

「人は誰ひ
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恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

4.5

こちらは、よく耳にする作品でしたが前知識なく鑑賞。
したらば、ずっと昔に父がまだ生きていた頃、興奮しながら観ていた映画だったと急に気づく。

当時、きゃつはビデオかなんかで観てた。ちょうど居間を通りか
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デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

4.2

映像は繫ぎ合わされて構成されていたけれど、案の定、何回観ても聴いても頭や手や足や腰が動いてしまいます。
迷惑にならない席を選んでおいたので迷惑にならない程度に揺れました。
美しいものを見ると泣きそうに
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.0

軽く楽しめるおもしろさもあるのですが、全部が過度で中盤からはずっと繰り返しているように観えたなあ。

そこが見せ所なのかもですが、主人公が意外と嫌に自意識高めだったので好感度が低くなってしまった。
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間違えられた男(1956年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

きついです。真面目で無口な人間は損をする。

観たつもりになっていたパターンの作品。ヒッチコック娯楽を期待していたものだから、個人の力ではどうにも動かない世の中の体制だとか集団の思い込みの強固さだとか
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ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

3.8

これは完全に監督の物語なのでしょう。自分は麻薬もやらないし、ペネロペみたいな活きの良い母親もいなかったけれどなんで泣いているのか。

老いは、あるものを失ったり痛みをともなう。しょっぱくて酸っぱい。自
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グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)

3.4

最近は人相が悪すぎて、見ると心が痛んでしまうジョニー·デップなのですが、これはそんなジョニー·デップだからこその輝きがある作品になっている。

正直言って、映画としてはなんというか造りが独りよがりな所
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MISS ミス・フランスになりたい!(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

しっかりネタバレです。




主人公はキレイです。おでことウエストを出しちゃうとゴツくなりますが、喉仏もなくて憂いを帯びた表情が良いですね。


が、遅刻を3回してキレてるあたりから主人公に、ん?
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

3.5

昔から、本人が出ていないウディ・アレン作品は好きだとか失礼な事を言っているのですが、これは主人公がウディ・アレンそのまんまの言動するから、あの顔がチラついちゃって仕方なかったなあ。パリ黄金期を演じる役>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.5

なんとなく観るのを引っ張って引っ張っての数年パターン。長い作品は後回しにされがちです。

角煮の味が決まらず、煮たり冷ましたり脂取ったり、また煮たりしながら観た。ある意味、角煮を煮ながら観るのには適し
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.5

何であれ全て思いどおりにはならないものだし、変えたくても変えられない事でもがくのは苦しいでしょうが、何かのせいにしている限りは。しかしまあ、何かのせいにしている時間がなければそれも知ることはないだろう>>続きを読む

春夏秋冬そして春(2003年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

実はキム・ギドク監督作品は初めて観た。
なぜか彼自身のダーティなイメージは知っていたのだけれど、(えぐい作品傾向とか女性蔑視スキャンダルとかコロナ死とか)

この作品は風景や描写に、途中まではひたすら
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スキャナーズ(1981年製作の映画)

3.6

なんと言ってもマイケル・アイアンサイドの顔がいいですね!ジャック・ニコルソンと何らかの血縁関係あるのではないかしら。
だから比べちゃうと、主人公が弱い。顔もそうですが、役者としても役柄としても、この方
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