まりも

ブリキの太鼓 ディレクターズカット版のまりものレビュー・感想・評価

4.5
何十年かぶりに観ました。フォロワーさんレビューでアマプラにあると知り。
断片しか覚えていないのに、頭を殴られたような衝撃はずっと忘れられず。

アンソニー・ホプキンスがそのまま小さくなったような、オスカル役のダーヴィット・ベネントさん。なんだこの死んだ目。この子を見つけた時点で勝利。完全に老成している子供。
オスカルは特異なのになぜか愛されている。でも愛してくれる人はいなくなっていく。
人生は受け入れられない事がどんどん起こる。太鼓は捨てなきゃいけない時も来る。

そしてナチ映画でもあった事に驚き。当時のドイツ民からの感覚を誰の味方をするわけでもなく描く、この描き方はあまりないような気がする。

気持ち悪いと言われる本作ですが、自分はそうでもなかった。必要な分の気持ち悪さ。人間のおぞましさやいかがわしさ、はたまたふと可愛らしさを感じちゃう瞬間もあったり。

しかし1979年の映画だったのだ。すごい。
まりも

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