このレビューはネタバレを含みます
マーヴィンルロイの悪い種
2012年4月18日 18時00分レビュー。
1956年、ゴールデングローブ助演女優賞受賞。
原作ウィリアムマーチ。製作監督マーヴィンルロイ。
本作「悪い種子」のタイトル名「わるいたね」という同名曲があった。私の好きなアーティスト、かつて渋谷「接吻」系でオリジナルラブの曲、「悪い種」という曲があります。
たまに口ずさむんですが、それがきっかけのビデオ背表紙発見。
何やら母と娘が顔を寄せ合って抱きつくジャケット。
ホラーサスペンスを予想しながらもワーナービデオ鑑賞となりました。
何ともネチっこいヒューマンスリラーでございましたねー。さながら舞台っぽい感じがしたら、やはり舞台好評、映画化のながれ。
物語はある親子の別れから始まります。軍人父の長い単身赴任別れ、出来のよい娘、恩情ありそうな母、口うるさい隣の管理おばさんが登場。物語は、次第に悪い種開花しはじめていくのです。
どこか同じワーナーの人間スリラーの傑作、話の系統全く違いますが、ロバートオルドリッチ監督の「ジェーンに何が起こったか?」を鑑賞後、思い出してしまいました。
関係性の理由、悪い種が咲きはじめる事の不安、ハラハラ
なかでも素晴らしく味わった事ない不快感なシーンが何度か起こります。
マーヴィンルロイの素晴らしい音と映像の盛り上がり
ラストは、まさしく秘密にしたくなる この「どんでん返し」。「えっ何それっ?」系のおち(どんな落ちだよっ)
明らかにある意味「どんでん返し」系な映画だと思います。
気持ち良い感じじゃありませんねー。それは、見てのお楽しみ。
まさしく「良品品質」です、いや話の中身は「悪ですよ」
私は信じたくありませんが、本作のテーマというより、子供と親、親子関係をえぐるスリラー傑作だと感じました。
マーヴィンルロイ、さすがだと頷けました。
マーヴィンルロイのちょっと変わった人間スリラーというか親子スリラー。
こんな親子いたら、はっきり言って怖いなぁと思います。
さて
マーヴィンルロイが描く
親子の種
良い種か悪い種なのか?
世にも奇妙な悪い種子の物語、
あなたは、悪い種?それとも良い種?
どちらでしたか?
期待しないぶん素晴らしい人間スリラーでありました。
追伸
マーヴィンルロイの「心の旅路」も気になってきましたぁ。
追記
本作の子供さん、二階堂ふみちゃんにどことなく似てます。