風が吹くときのユンファのレビュー・感想・評価

平凡な夫婦が放射能で弱っていく様を淡々と描いたアニメーション映画。
80年代の映画だが、現在も作品の持つパワーは衰えていないどころか、増してすらいるように感じる。
可愛らしいキャラデザのアニメーションであるが故に、一切救いのない悲惨な物語も鑑賞に耐えられる。全編実写なら、おそらく最後まで観ることは出来ないだろう。
無知な夫婦にイライラさせながらも、たとえ知識があったとて抗う術などない事実に震え、絶望する。
コロナ禍を経験した我々に、彼らをとやかく言う資格はない。