改名した三島こねこ

ヒトラー 〜最期の12日間〜の改名した三島こねこのレビュー・感想・評価

ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)
3.9
「ニコニコ以外でこの作品を知った者は残れ」

某動画配信サイトで総統閣下が相当カッカしておられる嘘字幕動画の元ネタはこれ。ブルクドルフがアンポンタンだったりフェーゲラインは不死身。

ナチスの独裁時代を真面目に考えないのはけしからんという考えも理解できるが、『帰ってきたヒトラー』といい非戦争世代の我々が本気で関心を持つのにはコミカルな集客もまたひとつの手段だろう。興味本位で本作を見たのなら戦争の悲惨さや過酷さから目をそらすことはできないのだから。

元ナチ陣営側の証言から作品を制作しているだけあって本作のヒトラーはとても人間的なキャラクター。600万人を虐殺し、枢軸国の首脳の一人であった悪魔の姿にしてはとても感情的だ。戦況が不利になれば憤慨するし、家族の前では父親の顔になる。時間が経過するだけ多面的な見方がなされるのが歴史というものだが、ヒトラーも歴史となりつつあるからこういった描写が許されるのだろう。

かなり固いことを言ったがやはり例の数分間の空耳は知っていたらどうやってもソレにしか聞こえないから困りますね。本当に絶望的な状況でのヒステリーなんですよあれ。閣下は巨乳派。