謀反の鎮圧に成功した鷲津武時と三木義明の2人の武将は主君のいる蜘蛛巣城へ馬を走らせていたが、途中の慣れているはずの蜘蛛手の森で道に迷い、奇妙な老婆と出会う。老婆から出世の予言を告げられ一笑に付すも、主君より与えられた褒美は老婆の予言の通りとなり…というお話。
芥川龍之介みたいな教訓めいた物語
惜しむらくはマクベスを読んでいないこと
画作りや映し方がとにかく素晴らしい…！
能楽のエッセンスが入っていると随所で言われていますが、霧の使い方や笛や太鼓の効果音など、指摘を見ずとも気付くレベルにこのエッセンスはふんだんに使われています。
それによって幽玄さを演出し、極端な話、超現実的なシーンが全て暗喩でしたと言われても納得のいくものになり、また、文字通り武時が舞台の上で踊らされているというメタ的な捉え方も可能になるハイパー多重的な演出だといえます。
最期の瞬間の彼の脳裏にあるのは後悔か諦めか…
武時の行動は果たして自身の本懐だったのだろうか…お誂え向きなシチュエーションが重なってしまって「それなら」と副次的に行動を起こしたように見えてしまって、そんな所在ない欲望の行きつく先が大成なわけがないのだ。
三船敏郎の顔面強すぎるし、山田五十鈴怖すぎる
あの有名な矢のシーンはほんまに最後の最後やったんやな
