おかみにゃん

かぞくのくにのおかみにゃんのレビュー・感想・評価

かぞくのくに(2012年製作の映画)
2.0
2013/3/6
在日朝鮮人家族の元へ、帰国事業で北朝鮮へ渡った兄が、25年ぶりに治療のために日本へ帰ってくる。
単純に再会を喜ぶ日本にいる家族に、どこか戸惑いと溝を感じながらも、徐々にポツリポツリと本音を吐き始める兄。
けれども、治療は済んでいないのに、国からの命令で兄は帰国しなければならなくなる。
個人の意志によってのみ決定されるべきことが、国によって決定されてしまうかの国。
そのイデオロギーに反発する日本育ちの妹と、思考を停止させ、全てを受け止めて生きる兄を描いた映画。
ドキュメンタリー映画だと思って観たらよかったかなぁ…。映画としての完成度はいまいち。

それにしても、原作者であり監督であるヤン・ヨンヒさんの実話に基づいた話だということですが、こんなに赤裸々に表現して、かの国にいるお兄様や、ご本人の安全が少々心配になりました。