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恐喝こそわが人生の一のレビュー・感想・評価

恐喝こそわが人生(1968年製作の映画)
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松竹で深作欣二×松方弘樹って不思議。松方、佐藤友美、室田日出男、ジョー山中のチンピラチームは魅力たっぷり。基本的に世の中をナメてるし人間をバカにしている。街を歩く人々を眺めながら「みんななんだか楽しそうね」と率直な感想を述べた佐藤に対し「ロクなことしてねえくせにな!」と我が意を得たりなクズ発言をかます松方。こういう大衆に対する許されざる態度、マジに他人事ではない。身につまされる。話が結局権力に歯向かう方向にいってしまうのが残念。犯罪も死でさえも徹底して無為な遊びの延長として描いた藤田敏八『野良猫ロック ワイルド・ジャンボ』の素晴らしさをまた思い知る。
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