逃げるし恥だし役立たず

ラストサマーの逃げるし恥だし役立たずのレビュー・感想・評価

ラストサマー(1997年製作の映画)
3.0
轢き逃げ事件を起こしたティーンエイジャー四人が一年後に其の秘密を知る謎の人物に襲われるホラー作品。
所謂、時間潰しのミステリホラームービー。美しいヒロインが得体の知れない殺人鬼に追い回されて、顔を歪めて叫びまくって其れでお終いの或る意味ホラーの王道。ホラーにありがちな曖昧さを最小限に抑えていて、且つ無残で残酷な映像が無い点は好感が持てる。但し脚本に難があり、犯人説明の描写が不足していて肝心のネタばらしは口頭説明のみで理解不能、其のため殺人鬼の魅力がイマイチである。だが少人数の人間関係や犯人推理がホラーと云うよりサスペンスで面白い。原題は"去年の夏、お前たちが何をしたか知っているぞ (I Know What You Did Last Summer)"の意味で納得。
交通事故で全員が電気椅子になるとか、どうにも顔がわからないほど損傷している人物が綺麗でツルツルな顔で蘇っているとか、白昼堂々と犯人が大慌てで死体とカニを運んでいる場面(想像)とか、ラストに死者が出たのにウキウキで電話したりとか此の手の作品でありがちなツッコミ所は満載。まあ本作が他のホラーより優れている箇所があるとしたら、ジュリー(ジェニファー・ラブ・ヒューイット)とレイ(フレディ・プリンゼ・Jr)、ヘレン(サラ・ミシェル・ゲラー)とバリー(ライアン・フィリップ)の四人が美形で、ジェニファー・ラブ・ヒューイットの胸がすごい!ってところだけかもしれない。97年当時を反映した音楽も懐かしくて良かった。
ラストは"I still know"だったけど続編は観ませんでした…ごめんなさい。