彦次郎

海底軍艦の彦次郎のレビュー・感想・評価

海底軍艦(1963年製作の映画)
3.3
1900年に発表された冒険小説の映画化。
海底人なる怪しげな男が発端として海底のムー帝国と太平洋戦争生き残りの空飛ぶ軍艦が激突するSF海洋モノ。
原作はロシア相手らしいですが時代と国際事情を考慮して相手がムー帝国となっています。
グラビアの撮影から始まり最終的にはジェノサイドに至るという凡夫の発想を超えた展開。普通ならムー帝国vs現日本政府という図式ですが先の戦争の生き残りが究極の兵器を持ち合わせるというやや三竦みな関係が面白いところです。
平和への思いが神宮寺との和解に至るわけで戦後の日本人の価値観が伺えます。一方でムー人を抹殺していく辺りの感覚は戦闘民族というか矛盾しているような気もしますがこれも人間という事でしょうか。
ドラゴンみたいな怪獣マンダが円谷作品の香りが強く印象的でした。
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