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話の話のsunflowerのレビュー・感想・評価

話の話(1979年製作の映画)
4.7
なぜか、無性に泣けて泣けて、仕方がありませんでした。

オオカミ君は、いつも一人ぼっちでしたね。
おそらくは"寂しい"という感情を理解することすらなく、いつも一人ぼっちで、淡々と人間界の様子を観察していましたね。

時には子守唄を真似て歌ってみたり、時には一人でダンスのステップを踏んでみたり。
私にとっては、可愛いというよりもむしろ、切ないシーンでした。
オオカミ君が楽しそうにすればするほど、どんどん泣けてきました。

オオカミ君は、誰とも接点を持つことなく、一人、一生懸命ジャガイモを焼いて食べては、暮らしているのでしょう。

そんな彼が、ある行動に出ましたよね。

たった一人で生きてきた者にも、本能的に母性なり父性が宿っているのでしょうか。
見よう見まねで必死に赤ちゃんをあやす姿なんて、もう、胸が掻きむしられるようでした。

もう一人ぼっちじゃないね、と声を掛けたくなりました。

この作品の良さはもっと別のところにあるような気もしますが、私にとっても、私なりに、とても良い作品だと思えました。
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