ありふれた事件のSatoEmikoのレビュー・感想・評価

絶対に自分とは無縁だと、巻き込まれることなどないと信じて疑わない、ありふれた日常の、ごくありふれたこの世界への激しいブラックユーモア。
その残酷さよりも、振れ幅の大きな主人公の表情に、笑いながらも鳥肌が立つ、他にはない不快さ。
殺人鬼を追ったドキュメンタリー形式だから、殺人鬼の話のように見えるけど、本当はその周りでまるで他人事のように傍観または無知でいる私たちの話だと思う。