いの

大脱走のいののレビュー・感想・評価

大脱走(1963年製作の映画)
5.0


初観賞。わかるわかる! スティーヴ・マックィーンも、ジェームズ・コバーンも、チャールズ・ブロンソンも、わかります!!もうそれだけで、私のニヤニヤは止まりません!


有名な、あのメロディは、この映画のテーマ曲!軽快で明白で迷いのない、気分をあげるテーマ曲。この映画=この音楽。私が今さら言う必要もないことかもしれないけど、この映画とこの音楽は、最強のタッグやね。


最強のタッグと言えば、今作には、いくつものそんなバディが登場する。どの役者もキャラが立っていて、だから登場人物がとても多いのに、見間違えることがないんだけど、そのうえ、いくつもの、グッとくるタッグがある。言葉にしなくてもわかり合える男たち。グッときちゃう。だからこそ、尚のこと、一匹狼のコバーンやマックィーンが光輝く。やられちゃう。格好良すぎだぜ!(偽造屋のおじさんも好きです)


敵と戦うのがテーマじゃなくて、脱走がテーマなのも、なんか、清々しい。目的の為に、個々が活躍して、でも、ちゃんとチームとしても機能して、さらに、最終的な判断や行動は個々の責任でなされることだったりして、なんかいいよなって思う。野球はチームとして成立するゲームだけど、マックィーンがひとり独房でボールとグローブで投げて受け取ってを繰り返すのもなんだか象徴的。


収容所の光景、脱出後のそれぞれの行動、そしてまた収容所。上映時間の2/3くらいは、収容所のなかだったと思うけど、その収容所のなかも、a鉄条網+建物の風景、b建物のなかでの様子、c脱出に向けて作戦実行中、という3つの光景から構成されていて、それが、a広々、b普通、c横に細長い、そんな空間3パートに分かれているから、上映時間の長さのわりには、飽きがこない。自由に生活しているようにみえる彼らも、実はもう収容生活が限界に来ていることが、時折表現される。その都度私も、脱出計画が無事に成功してほしいと祈るのであった。単純明快と思っていた映画の色合いが、終盤、複雑みを帯びてきて、それが終演後も糸を引いている。


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タランティーノの新作「ワンス・アポン・~・ハリウッド」を観てから、ずっと観たいと思っていた今作。映画館で観ることができて良かった!


マックィーンが颯爽と走る姿を思い出しながら、バイクを走らせて帰路につきました🛵=3=3=3
いの

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