スティーブ

イエスマン “YES”は人生のパスワードのスティーブのレビュー・感想・評価

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何に対しても「ノー」と答えていた男が、セミナーをきっかけに「イエス」と答え始めたことで人生が好転していくコメディ。

しょっぱなのカールが飲みの誘いを断るシーンで、「お前は俺か!?」と思わされ、ここだけで100点をあげたくなってしまった。あーもー死ぬほどよくわかるー!いや、行ったらそれなりに楽しいのはわかるんだよ。けど行くまでが死ぬほど面倒で、何なら行って帰ってきたら、「なんか楽しかったけど、結局得るもの何もなかったな……」みたいな虚しさだけが残るっていう。そんな自分としか思えない男が、何に対しても「イエス」と必ず答えることで、日々の生活がダイナミックに動き出す様は非常に痛快だった。もちろんコメディだし、そんなうまくいくわけないじゃん、といったところもあるんだけど、日々に風穴を開けたいならまず自分が変わらなきゃ!というメッセージはダイレクトに伝わってきたし、それならこんな劇的なショック療法だってありなんじゃない?と思わされた時点でノックアウトさせられていた。さすがにここまで極端な行動は取れないけど、今度何か訊かれたときにはこの映画のことを思い出して、「イエス!」と答えられるんじゃないか?そう思わされる、そんな映画。とてもおもしろかった。