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まむしの兄弟 懲役十三回のプリンスのレビュー・感想・評価

まむしの兄弟 懲役十三回(1972年製作の映画)
4.7
この度はジュリア・ロバーツ問題で各方面からのお叱りを受けました。誠に申し訳ありませんでした。パシャーっ!パシャパシャ!
(シャッター音)

さて、そんな事より、菅原文太が亡くなって早一年。と言う事で、自宅ライブラリーより抜粋でございます。
良く勘違いされますがこのシリーズ、仁義なき〜の任侠路線ではありません。神戸は新開地の2人のキチガイ義兄弟が暴れ回る、コメディです。今回の舞台は何故か昭和10年。出所した政(文太)は、ムショ仲間の天知茂を訪ねる為に勝(川地民夫)とともに上京します。このシリーズの流れとしましては、出所→スキップしながらビールとトルコ→ヤクザと喧嘩 と、まあ誰でも経験のある日常を淡々と描いております。何しろこの菅原文太のまあ素敵なこと。まず、背中を丸めて首をヒョイっと前に出した姿勢がイイね!このスタイルはトラック野郎にも踏襲されております。もう一つは文太オリジナルの神戸弁。神戸の人に言わせると、あんな言葉使わないとの事です。
そして今回も同じ子供に何度もカネをスラれたり、置き去りにされた赤ん坊を背負いながらケンカ。汽車活動の場面では、神戸に帰りたいのう〜と涙する。男の中の男です。
あと、天知茂のカッコ良さね。油で固めたダンディなヨコワケに着流し。あんな眉間が欲しい!!

終盤はお約束ですが、皆殺しじゃあああ!!の合図で、組を潰すと言ういつものパターン。そして最後の一言。サツが怖くて人参が食えるけ!の、意味のわからない決めゼリフ!
ジョン・ランディス!タランティーノ!観てないとは言わせねーぞ!!角刈りが嫌い、太い眉毛が嫌いな人以外の皆さまにオススメの一本となっております。
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