一口バウムクーヘン

ナイト・オン・ザ・プラネットの一口バウムクーヘンのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 1本目は個人的にけっこう好きだった。人生プランを明確に立て整備工を目指す女性タクシードライバーと、映画のキャスティングを行うお客。
 タクシードライバーはチューイングガムをこれでもかってぐらい音立てて噛みながら、タバコをぷかぷか吸いまくるのが、個人的にツボだった。
 客もドライバーの夢を否定せずに終わったのが良かったな。「Sure mom」

 2本目は特に印象に残らなかったな。東ドイツからアメリカに来た老人タクシードライバーと、陽気な黒人の兄ちゃんがお客という組み合わせ。うーん、本当に何もピンと来なかった。

 3本目はけっこう好き。差別に敏感になってる黒人アフリカンタクシードライバーと、盲目の女性がお客という組み合わせ。普段は差別されていた側の人間が、無意識に差別する側に回っている。盲目の女性を弱者だと決めつけ、最後には痛い目に遭う。最後に女性がニヤッと笑ったのも良い。夜のパリはロケーションとしてあまりに良過ぎる。

 4本目はうーん。下品なタクシードライバーと司教がお客という組み合わせ。舞台は夜のローマ。ドライバーのセリフや懺悔はクスッと出来るんだけど、司教が死んだ理由がイマイチ。
 
 5本目は個人的に嫌いじゃない。不幸な出来事を体験したタクシードライバーと、不幸な出来事があった酔っ払いとその友人がお客という組み合わせ。最後のオチが良かった。表面上は心配するんだけど、結局友人もタクシードライバーも酔っ払いを1人残して去っていくのが、本当にリアルだった。