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第三の男の440のレビュー・感想・評価

第三の男(1949年製作の映画)
4.0
以前から鑑賞しようと目論んでいた作品。
ようやく時が来た。
初鑑賞です。

友人ハリーに呼び出されたホリー。
久々に会う予定だった友人宅に向かうと事故死していた事が判明。
ただの事故死とは思えない状況にホリーは独自に捜査を始める。

とにかくどこを切り取っても渋くてカッコ良い。
1949年の作品ですが話も面白いし、とっつきにくさも無いのでとても観やすかったです。

サスペンスらしく追い詰め追い詰められる展開もテンポ良いし、ハリーの恋人だったアンナのキャラが魅力的でストーリーを面白く味付けしてるところも良い。
ただ、危険な状況にも関わらずホリーの自由気ままな捜査に「もうちょっと慎重に動け」とアドバイスしたくはなったが、話が面白いのはホリーの行動力あってこそなのかもしれない。

車に乗せられる場面など緊張と緩和が見事に機能しているのと、後半からの興奮展開は名作たる所以なのだなと納得。
そして最後のカットの美しさに最高の余韻に浸れた作品。
出演時間は短いのにオーソン・ウェルズのカッコ良さと存在感に憧れちゃいました。

1人の男への友情と裏切り。
そして愛と信頼。
複雑な心情がひしひしと感じるエンディングは切なく、そして全て腑に落ちるような説得力を感じました。
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