はる

愛と哀しみの果てのはるのネタバレレビュー・内容・結末

愛と哀しみの果て(1985年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

『愛と哀しみの果て』というタイトルについて、すごく考えさせられました。
色んな感情が入り混じってレビューをまとめるのがむずかしいのですが、


とにかく、教養があって心の強い女性カレンに魅了されました。メリル・ストリープの声も素敵でした。
アフリカの大自然でのラブロマンスには特別感があります。
ただ、邦題のタイトルから結末が想像できてしまうのが残念なところ。
原作小説の『アフリカの日々』のままなら、もう少し一世一代の大恋愛に浸れたのに。

一方で、ここが植民地だという目で見ると、原住民を使用人にして優雅な生活スタイルを変えない白人の姿は、今の時代、違和感があります。

結婚したがる(所有欲の強い)カレンと、自由でいたいデニスはまるで白人とアフリカの関係のように見えました。

タイトルの『哀しみ』が、デニスの死ではなくてアフリカを意味していたのかと思うと、急に深みが感じられました。

物語はデニスのコンパスを使用人に渡すシーンで終わります。
私なら絶対に持ち帰ると、その時は感じたんだけど、「哀しみの地」に道標を残すという意味があったんですね。

こうやって感想をまとめていくと、後になってジワジワと気づく事が出てきます。
これもFilmarksの醍醐味。
はる

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