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女の園のooのレビュー・感想・評価

女の園(1954年製作の映画)
4.0
戦後の高等女子教育の現場で、旧来の規律と新しい自由が対立する物語。

今に連なる数々の因習が複雑にからみあいつつの普遍的な心理描写にストーリーはほぼ古びておらず、カメラワークも登場人物の心情を演出するためにかなり動くので白黒でなければ新しい映画にも見えたかもしれない。
特にラストのぶつかりあいはここ一番に引き込まれた。

この時代から70年近くがくだり、男女問わず学をつけることを疎かにすることこそステータスであるとする層が厚みを増す中で、それでもこの作品における生徒らの自負に勇気づけられる人たちの未来を祈らずにはおれない。
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