女の園の作品情報・感想・評価・動画配信

「女の園」に投稿された感想・評価

なおこ

なおこの感想・評価

3.9
外から見ると、分からない圧力や事件がある。
ヒロインが心理的に追い詰められる感じがわたしにはよく分かった。
けど、教師、親、同級生、姉、恋人には、どこまで彼女の決断が分かるのだろうか。
coco

cocoの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

女学生たちが理不尽な校則や出自の格差に不満を募らせ、重大な出来事の果てについには学校に立ち向かう…という、あらすじだけ並べると大した話ではないように思えてしまう不思議。
古い日本映画、なにが映画の本筋なのかわかりづらい作りが多いよな〜とぼんやりみていたけど、
登場人物たちの短い会話や差し込まれる表情を追いながら話が少しずつ進み、
だんだんと避けようのない悲劇が立ち上がってくる様が見事だった。
物静かな人の長い手紙を読んでいるようだと思った。
あの些細なやりとりの積み重ねと、「アッ」と気づく瞬間がかなり贅沢なんだよな。
あらすじだけでは魂のことはわからないよな。

よしえはどうしたら死なずに済んだのだろう。
よしえのせいにも思えるし、下田のせいにも、富子のせいにも、寮母や両親のせいにも思える。
死ぬしかなかったんだろうか。
そんな悲しいことが、今の時代もあるのだろうか。
Taul

Taulの感想・評価

3.0
『女の園』ライバルでもある黒澤明の同年の『七人の侍』が男の戦いならこれは木下惠介による女の戦いか。その自由の意味を問うようなかたちにもなっている。当時は意欲作であろうがエピソード毎のバランスが悪く面白さは今ひとつ。

2011年9月鑑賞
り

りの感想・評価

-
男の描写があまり効いてないのが自然でよかったとわたしは思った 普通におもしろいやつ
この年のキネ旬ベストテンではかの世界的傑作『七人の侍』を抑えて2位になってる。1位は同じ木下恵介の『二十四の瞳』。当時の社会背景からは抑圧された農民の叫びの娯楽活劇よりも、抑圧されてきた子女の叫びの方がインパクト大きかったのだろうと推測。京都郊外にある女子大学、良妻賢母型(戦中の銃後の母型)育成を目指す徹底した束縛干渉型教育方針電で寮に暮らす学生たちは自由のない生活を強いられている。この大学の正門前の風景、どこでロケしたんだろう、我が母校の立教大学にそっくり⁈ もしそうなら制作年度からミスター長嶋の在学時の貴重な風景なんだけど勘違いかなあ…。朝鮮戦争、アメリカではレッドパージ旋風吹き荒れている時代、〝自由を!〟と声を上げれば即反体制アカ呼ばわりされる危ない時代、従順な子女を育てる校内から反旗の手が挙がって学校側は慌てふためく。親の反対もあり東京の恋人とも会えず、真面目に勉強の遅れを取り戻そうとしても寮長からは消灯規則は守れと四面楚歌の生徒高峰秀子は次第に精神を壊していき悲しい結末を迎える。ちょっとしたオシャレにもとやかく言われ素行が悪いと停学処分を受ける生徒岸恵子。大学のパトロン財閥の娘久我美子は1人庇護されている事に反発し狼煙の先頭に立つ。世間から比べればこの時代大学に進める事自体、皆んな恵まれた家の出自。逆に従来ならば保守体制側であるべき子女が声を上げる事に新しい戦後日本の息吹を感じる新鮮さが受けたんだろう。旧体制側の憎まれ役寮長、高峰三枝子の度重なるクローズアップ表情がインパクト効かせ最大の熱演適役でした。
efn

efnの感想・評価

4.0
 お嬢様詞を日常的に話して違和感を感じさせないのがすごすぎる。発音から立ち振る舞いまで的確で、高峰秀子の落ちぶれ様がただちに「庶民」のものだとわかってしまう。木下恵介の整然とした画作りもあって、騒々しい内容なのにディテールは常に上品。
 あとクレーンショットすごい。指導者に向かったローポジからグーンと上がって集会全体を収めるまでの動きがぞわぞわさせる。
 庶民派として評価されてはいるが、木下は労働者を撮るより華族や資本家を撮っている方が輝いている。大曽根家の杉村春子は貧乏しているように見えないし、破れ太鼓の森雅之に無理があるのはそういうことだろう。むしろ黒澤の貧乏臭が...
再軍備計画の進む戦後日本を背景に、理不尽な規律の厳しい私立女学校と自由を欲した生徒達の激闘を描いた約2時間半。

高峰秀子、久我美子、岸惠子、高峰三枝子といった大女優陣の迫真の演技に支えられた木下恵介の重厚な社会批判作品で、そのメッセージ性の強さは「日本の悲劇(1953年)」に次ぐ破壊力。脇役にも東山千栄子、浪花千栄子、田村高廣ら名優が揃い踏んでいる。

自身の思想や歪な社会通念に基づいた圧迫と無情な処罰を厭わない、高峰三枝子演じる残忍な寮母は、終始その強権と狡猾な立ち回りが不快感を与え続ける。

没個性の羊の群れを作り上げて悦に浸っている教育人の姿勢は、個人的な過去の経験にも重なり非常に胸糞の悪い作品であった。
倫理や道徳は生徒自身がその私生活や交友関係の中で育んでいくものだ。教師とは本来正しい道を"示す"のが仕事であって、独善的な思想を強制するのは越権も甚だしい。



「バンドワゴン(1953年)」の劇場公開ポスターを確認
田村高広デビュー作ということで見たけれど超ムナクソ女子大映画。

メンヘラデコちゃんのメンヘラぶりがすごい。負けん気ビッチの岸恵子嬢やツンケン令嬢久我美子たんも最高。
高峰三枝子さまをはじめとする大人たちがマジ最悪。「あたくしにも青春がありました」というのなら、次世代に自分と同じ苦い思いを味わわせるべきでないと思います!金子信雄は唯一の理解ある大人っぽいけど頭なでるのは今ではアウトよ〜。
高広はデビュー作ということですっごい演技が軽いけどすっごい可愛い。甲斐性があるようでない男。
田浦正巳の扱いがすげー(てきとー)。
デコちゃんたちがキャッキャウフウフな明るい青春ものを思い描いていたら、すごく真面目に問題意識を持って作られた硬派な作品でした。

スパイブス(言い方)がすごいムカつく。
こんな時代!こんな教育があったんですね。
これは教育でしょうか。学生の「心」は何も考えていない。ただの「管理」です。
わからないところがあるのに質問もできず、規則だから早く寝なさいって。教員のやること違うでしょ。
そして追い詰められていく。八方塞がり、命を絶つしかない。
酷い話です。

父親が子供の意思を全く無視し思い通りにしようとする。教員が規則という切り札で全部押さえ込んでいく。それまでは当たり前だったかもしれないけど、それが変わっていこうとする時代。数々の痛みが伴っていたのね。

自由な今の時代、このような先人たちの戦いがあって、今があるんですよね。
自由にものが言え、行動できる。ありがたいことです。

それにしても、鋭い意見や要求も、このような超丁寧語で言うと少し柔らかく聞こえますね。

錚々たる女優陣の若い頃、綺麗で素敵ですね。田村高広のバイト先への電話の滑舌、気になりました。
peche

pecheの感想・評価

3.7
良妻賢母を育成教育する全寮制の女子大学が舞台。
芳江の実家の呉服屋が現在の子ども服の西松屋さんだとか。

お里が知れますよ。
本学のレディがすることではありませんわ。などなど笑ってしまうセリフもあるが、60年以上前の作品とは思えない程現代にも通ずるストーリー。
おもしろい!
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