竜平

スーパーマンの竜平のレビュー・感想・評価

スーパーマン(1978年製作の映画)
3.6
遥か遠くの惑星クリプトンより地球へやって来る「カル=エル」がやがて「スーパーマン」として都市メトロポリスで活躍していくその様を描く。アメコミ原作のSFヒーローアクション映画。

このスーパーマンというヒーローに初めて触れたのはザック・スナイダーによるDCEU第1弾作品『マン・オブ・スティール』、でそっちと比較しての感想にもなるんだけども、まず『マン・オブ〜』がわりと世間的に不評だったもんでこの初代とどんだけ違うんだろうと思ってたら、意外と大まかな流れは一緒なんだなという印象。強いて言えばこっちのスーパーマンは「悪を倒す」よりも「人を救う」に重きを置いてるような感じかな。通称スーパーマン、本名カル=エル、別名クラーク・ケント(呼び名多いな)を今作で演じるのがクリストファー・リーヴ。ガタイめちゃ良くて見るからに優しそうで、ハマり役なんじゃないかな。その父「ジョー=エル」を演じてるのがまさかのマーロン・ブランド、宿敵「レックス・ルーサー」を演じてるのがジーン・ハックマンという、脇を固める俳優のほうが有名というこれは当時もどうやら話題になってたらしい。監督が『グーニーズ』や『リーサル・ウェポン』シリーズのリチャード・ドナー、脚本には『ゴッド・ファーザー』のマリオ・プーゾもいたり。更に音楽がジョン・ウィリアムズとなんとも豪華な布陣。テーマ曲、挿入歌のワクワク感も良き。

で、古さとちゃちさはやっぱりあるもののトンデモ系のアクションと、ヒロイン「ロイス・レーン」とのラブロマンスと、主人公自身の苦悩やらのヒューマンドラマと、あれもこれもいいあんばいに楽しめる内容になってたりする。カル=エルはクラーク・ケントといううだつの上がらない男を「演じて」いて、もちろんスーパーパワーも隠してるわけだけどどっからどう見ても本人そのものだし、メガネかけてスーツに着替えるだけで変装完了となってるのはご愛嬌。ロイスもスーパーマンと会って、しかも目の前で会話してたその直後(マジ10秒後くらい)にメガネをかけたクラーク・ケントに会って彼がスーパーマンだと全く気づかないという、これにはさすがに笑った。うん、こんな野暮なことは言うべきでないのかもしれない。

いやしかし、思ってたよりもずっとトンデモ系のストーリー。スーパーマンってほぼなんでもできるってのは知ってたつもりだったけど、終盤はさすがに「そんなのありかよ」と、まぁこれも「ご愛嬌」で済むっちゃ済むんだけども。そんなこんなで終わり方にも思わずニヤけてしまった次第。いや全くもって嫌いではない。そのうちシリーズを見進めていこうと思う。
竜平

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