ハヤト

ファイト・クラブのハヤトのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
3.8
DVDで見たのが最初だけど、今回は映画館で。
やっぱ全然違う!

最初からサイバーでスタイリッシュなお馴染みのオープニングでテンションがあがり、
ジャブがわりに肺癌患者の集まりでのヘレナボナムカーターのガンガンすうタバコにうわっとなり、
石鹸用の脂肪の調達風景にボディをやられ、
痛みを教えてやると手の甲を焼かれるところで右ストレートをくらい、
故意の交通事故でカウンターをくらいKO笑

こうしてみると、五感とか使うように作られていて、瞑想とかみたいな感覚を取り戻す映画だなと思った。
最初のセラピーシーンは、肉体があまり感じられないもんだけど、急に挟まれるヘレナの煙で嗅覚を刺激されるし、肉感たっぷりのボブと抱き合うとこでは触覚が刺激されるし、耳殴るとこではあー当たり前だけど、耳ってあるんだよねと自覚するし、小便スープとか、脂肪石鹸では匂いが気になるし、血を顔にかけるとこでも痛いなーとか感じるしグロいし、小ネタ多いからよくシーンを見るようになるし。

結局、我々もセラピーしてたってことか。

スペースモンキーって言葉も、ビルに囲まれた中で、人間は動物でもあり、無味無臭じゃなくて、息しようよ、進化しようよ、みたいな意味がありそうで深いなと思う。

痛みを得るって、刺激だもんね。そしてそれを感じる。しかも他者の痛みを結果的にたくさん感じるわけだから、ある意味優しい映画なのかもしれんと思った。
ハヤト

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