ここはファイトクラブ。
社会の奴隷たちの、闘志を剥き出しにする場所。
一貫して「インパクト」の強い火力高めな映画でした。
構えていない状態から突然ボディに一発喰らうようなまさにストリートファイト的な映画体験は、鋭い痛みをゆっくり味わえる無駄のない映像的暴力。
≺「お前を泊めてやる代わりに本気で俺を殴れ」そう申し出たタイラーと「僕」のケンカがそのクラブの始まりだった。社会的な地位もルックスもそこでは関係ない。雄として強い者が生き残るファイトクラブは毎晩秘密裏に取り行われていた≻
すごい。やっぱ名作って言われてるのは面白いんですね。
泥臭い世界の真ん中でブレない信念を持ち続けるタイラーの言葉は金言だらけでした。
映画自体ももちろん面白かったですが、一番の魅力は構造にある ってこれ名作の鉄板ルールなんですかね。
中でも本作のウリは「空気感」だと感じました。
意識的な画面の暗さや衛生面の悪さが、映画に没入すればするほど居心地が悪くなり自分もその場にいるような空気感を味わえます。
この引き込まれていく感覚が肝であり構造に関わる危険な部分でもあるのですが、
じわじわと明かされていく映画の全貌をたどって進んでいくと突然飛んでくるボディブロー。
いやぁ、まんまとやられました。
これが約20年前の作品とは。新作ばっかりに気を取られている場合じゃないなと。。
勉強しなおします