しゅう

希望の樹のしゅうのレビュー・感想・評価

希望の樹(1976年製作の映画)
4.3
字幕版を鑑賞。

ジョージアの山村。次々と登場する異端者たちと村人達の間の大らかな笑い。スクリーンに流れ続ける暖かなユーモアの心地良さに、この異郷の僻地が多様性に富んだ理想郷の如く思える。

しかし、光に満ちた夏が終わり厳しい冬が近づくに連れて、あれ程美しく見えた共同体は、貧しさと変え難い因習に覆われた別の姿を見せ始める…。

旧ソ連時代のプロパガンダ映画の様にも見えるが、それには到底収まり切らない豊かな詩情に溢れた傑作。
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