Narmy

誰も知らないのNarmyのレビュー・感想・評価

誰も知らない(2004年製作の映画)
3.5
苦手な話であることは分かっていたんだけど、最近マイブームの柳楽優弥の少年時代を見てみたくなり鑑賞。
思ったとおりの息苦しさ、、

妙な明るさが漂う中、それと不似合いな映像の連続に、始まりから違和感だらけの嫌~な空気、、
母親との会話、子供たちは楽しそうに笑うんだけど、、、ストーリーが進めば進むほど些細な日常の場面での言動も行動も普通の母親とは到底思えない。

母親がいなくなっても、普通だったら絶対泣いてしまう出来事が起こってもいっさい涙を流すことのない子供たち。
それに対して前半1度涙がつたうシーンがある、この涙はいったいどういう涙だったんだろう。
ラスト近くまでその事が気になっていたんだけど(密かに願ってはいたんだけど、、)、一縷の望みが、ある出来事の後届く母親からの手紙で完全に絶たれた。

母親ももちろん幸せになる権利はある。
ただ、この作品の母親は何処かで自分を待っている子がいるのに、心の底から本当に幸せに暮らせているのだろうか。
どんなにしんどくても、心でどんな酷い事を思っても親だったら実際に子供を置き去りになんか普通は出来ない、そのときの母親の気持ちを想像しようとしてもやっぱり分からない。
だけど、こういう人も世の中にはいるのかもしれないということ。
こういう子供たちも少なからずいるということを知ることで、今後の自分の考えや対応も違ったものになるだろうから、たとえ気持ちが沈んでしまうことになったとしても観てよかったなとは思う。
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