nyako

悪魔のような女のnyakoのレビュー・感想・評価

悪魔のような女(1955年製作の映画)
4.0
完全犯罪の企みを描くどんでん型のサスペンスというイメージでいたけど、全てが終わった後のあの余韻!
オカルトのエッセンスのおかげで、この映画はちょっと特別な映画です。

原作は探偵小説。映像は思ったよりも濃淡の淡いモノクロ。
クズ男の妻、そしてクズ男の愛人が共謀し、邪魔なクズ男を亡き者にしようとするのが物語の始まり。
二人の共謀犯罪がつらつらと描かれてゆく過程で、二階の下宿人夫婦が風呂にお湯を張ってる音のする時間をメモってたり…
死体が入った重たい箱を運ぶのを手伝ったり…
これはひょっとして後でキーになるに違いない!
なんて思ってたら…あれ?
そして結末はこうじゃないか?なんて思ってたら…
あらら、意外と推理当たっちゃったよ〜。
多分、この作品以降に現れた似たプロットの作品をたくさん目にしてた事によるものなんだろう。。
でもラストに関しては…
あの少年の発言はほんとなのか嘘なのか?
あの余韻はサスペンス以上の怖さがある。

物語途中で描写される男の死に顔。
一度目ちらっと見えたときは三白眼で黒目が上向いちゃってて…二度目は完全に白目!あれ意外とホラーな描かれ方で怖かったんだけど、やっぱりラストの不気味な怖さには勝らない。
nyako

nyako