回想シーンでご飯3杯いける

フリーダの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

フリーダ(2002年製作の映画)
3.5
20世紀前半に活動していたメキシコの画家フリーダ・カーロの生涯を描いた作品。

交通事故が原因で負った障がいや、男性関係といったセンセーショナルな話題を盛り込みつつも、基本的にはメキシコの民族芸術を愛した画家としての才能と葛藤を中心にした構成になっており、実話映画として好感が持てる。彼女が残した絵を素材にして、CGやアニメを加えて絵画の世界を豊かに表現する手法が随所に取り入れられており、美術が好きな人が最も楽しめるという、当たり前だけれど、なかなか見当たらない、真っ当な作品だと思う。

ピクサー映画「リメンバー・ミー」でも紹介されていた、メキシコの宗教行事や独特の色彩感は、やはり本作でもばっちり描かれていて、街並みが映し出される冒頭から、その美しさに陶酔してしまう。