sakura

冷静と情熱のあいだのsakuraのレビュー・感想・評価

冷静と情熱のあいだ(2001年製作の映画)
3.9
あの時交わした、たわいもない約束。。

1999年に出版された江國香織と辻仁成による赤と青の恋愛小説の映画化。原作未読。

このタイトルがとても素敵。

🇮🇹ルネッサンス発祥の地、古都・フィレンツェが舞台の一つ。オレンジ色の屋根が一面に広がる街は、まるで情緒ある美術館の様。日本で言えば京都みたいな感じですかね。(?)

イタリアで絵画の修復士を目指す順正(竹野内豊)が、昔の恋人アオイ(ケリー・チャン)を忘れられず、10年前の彼女との約束を果たそうとするラブストーリー。

イタリアロケで、フィレンツェの街を順正が自転車やバイクで駆け抜けたり、2人が公園で音楽を聴いたりするシーン、フィレンツェのシンボル、ドゥオーモでのシーンはとても素敵でした。
時代的に贅沢なトレンディドラマを観てるようでした。
エンヤ、チェロ等弦楽器の音楽も馴染んでいて良かったです。

順正の元恋人役、ケリー・チャンは清楚で凛とした正統派美人。スリムで手脚長く、豪華なドレスも着こなしてました。日本語も自然。

竹野内豊も爽やかな好青年。そんなに今も変わってないですね。

椎名桔平は同じ絵画の修復師として、順正のライバル的存在の役。今より少し痩せてました。
爽やかな順正の友人役にユースケ・サンタマリア。ダークな面はこの頃はまだ封印(?)。
語学留学生で、順正の恋人役は篠原涼子。この頃の演技は若くて、後の女優としての伸びしろを感じさせます。

広田レオナと大和田伸也が出ていて、そこだけ何故か雰囲気がコミカル。広田レオナはセリフもほとんど無いのに、一瞬でお母さんではない事がわかるという。。不思議な目の演技。

過去を蘇らせるのではなく、
未来に期待するだけではなく、
現在を響かせなければならない。

というコトバが、ドォーモの鳴り響く鐘と共にやたらと印象に残っています。
sakura

sakura