KATO

ミリオンダラー・ベイビーのKATOのネタバレレビュー・内容・結末

ミリオンダラー・ベイビー(2004年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

難しい問題。
自殺とかではなく、自分で死を選べるというのは理想だと思う。
安楽死を取り扱った作品として思い出されるのは『世界一キライなあなたに』。尊厳を保つために、動かない身体で生き続けるのが苦しいと安楽死を選択していた。

そうなんだよなぁ。
これまでバリバリに動いていて、不自由を感じたことがない人はなおさらだと思う。
今回は、特にけがの原因がトレーナーである自分であるというだけに苦しかっただろうなぁ。直接の原因でないにしても、大きなきっかけの一つだ。
女だということを理由に突き放しておけば、彼女は趣味程度のボクシングを続けていられただろう。
頂点を極めて後戻りできなくなるのがいいか、そこそこで満足して長く続けていくか。どっちがいいかは、本人次第だし、どちらも世界だと思う。
頂点に導こうと、彼女を引っ張っていった責任をもって、きちんと彼女をラクにしてあげた。命を大切にしてほしいなんていうのは、きれいごとだし、確かに生き永らえればよいこともあったかもしれない。
それでも、自分の生き方、人生の閉じ方くらいは自分で選びたいと思うのは分かる。家族も家族だしなぁ……。
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