ジャン黒糖

ゾンビランドのジャン黒糖のレビュー・感想・評価

ゾンビランド(2009年製作の映画)
4.0
続編がレンタルされていたので久しぶりに再見。
世界中ゾンビに食い尽くされた世界を生き抜く人々の様子をコメディタッチで描いた2009年公開の快作。
主演はジェシー・アイゼンバーグ、ウディ・ハレルソン、エマ・ストーン、アビゲイル・ブレスリン。

公開された2009年といえば『ソーシャル・ネットワーク』、『ラブ・アゲイン』『ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜』『アメイジング・スパイダーマン』などが公開されるより前。
つまり、ジェシー・アイゼンバーグもエマ・ストーンもいまほどの知名度は全くなく、これから売れていく駆け出しの状態だった。
(ちなみにそれぞれ、本作公開までの出演作として『アドベンチャー・ランドへようこそ』と『スーパーバッド 童貞ウォーズ』という作品があるが、それぞれ2000年代を代表する青春映画と思っているのでオススメです!)

そのため、公開当時はウディ・ハレルソンと、『リトル・ミス・サンシャイン』で子役にして当時10歳でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたアビゲイル・ブレスリン、それと本人役で出演しているビル・マーレイくらいしか、知名度のある役者がいなかった。

かくいう自分は、映画を見漁ることに夢中になっていた大学生当時、それこそ『スーパーバッド 童貞ウォーズ』『ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜』で完全にエマ・ストーンにハマってしまい、出演作を片っ端から観るときに本作を観賞した。

本作、ゾンビ化してしまった世界が舞台でありながら、友人・家族含め距離を置いて生きてきた主人公コロンバスによるラジオDJのような軽快な一人語りをナレーションに、彼の目線から描く非常にスケールの小さい舞台設定となっており、随所に盛り込まれるギャグに笑いつつ(ビル・マーレイに関する一連のクダリは全部唖然とさせられるし笑える)、最後には彼の成長物語としてもホッとさせられ、小品ながら満足度の高い作品だった。
彼の打ち立てる、ゾンビ世界を生き抜くための32のルールも、一見すると笑ってしまうようなものも多いが、実は我々の生きる実社会でもハッとさせられるような大事な心得もあったりして、タッチは非常にライトなコメディ映画、という装いでありながら真面目なところも伺える1本。

今回改めて観直してびっくりしたけど、序盤にはアンバー・ハードがゾンビになる女性役(役名は主人公コロンバスの隣室だから"406"笑)で出演していた。

いまやいずれもいまのアメリカ映画に欠かせない役者となった俳優陣が出ているという1点においても非常におすすめです!
ジャン黒糖

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