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レミーのおいしいレストランのkahoのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

特に前半、表情と動きが絶妙でちょ〜面白い!
アニメーションの話で言えば、ネズミたちが調理場で大活躍する終盤のシーンはとてもわくわくした。あれを巡るアトラクションがあれば乗りたい。

「好き」と「得意」が合致したレミーは恵まれているよなと羨ましく思うけど、その妬みに似た感情を差し引いても、憧れの場所を前に目を輝かせて生き生きする彼を見ているのは楽しかったし、尊敬する師の形をした自己との対話を通して、環境を乗り越えながらも自己実現を果たしていくレミーの物語としてのこの映画は大好きです。

ただ、落ちぶれたと言われながらも味を守り続け、志望動機も不明瞭な未経験者を仲間として迎え入れるも、「ネズミが名シェフ」を受け入れられなかったばかりに店を離れざるを得なかった(そして愛し守り続けた店は看板を下ろすことになる)料理人たちを思うといたたまれない。
新しいもの/既成概念から外れるものを認めようとするとき、それを拒むのは何も窮屈で頑固な差別心だけじゃない。リングイニの話に耳を貸したのがその証拠で、きっと料理人たちは拒絶したかったのではなく真剣に行末を案じていた。リングイニは彼らに判断を委ねるだけでなく、思慮の助けとなるようにその場で実演でもするべきだった。料理人たちがリングイニの話も聞かず頭ごなしにレミーを追い出そうとしたならあの結末にも納得できるけど、そうじゃなかったじゃん。マジでリングイニが好きになれない。お前何もしてないよ。

防犯スプレーを構えるほど恐怖を覚えたのにキスされたら受け入れるのは理解しがたいし、彼女がキッチンに戻った理由も彼ではなくグストーの信条を思い出したからのように見えたので、リングイニとの恋愛関係描写って必要なの?と思う。

エンディングがかわいい。
テーマソングみたいな女性の歌、椎名林檎に似てない?
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