Nao

ストレイト・ストーリーのNaoのネタバレレビュー・内容・結末

ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

アイオワ州ローレンスに住む老人アルヴィン・ストレイトは病で倒れた兄に350マイルの距離をトラクターに乗って会いに行く。

「歳を取って良かったことは細かいことは気にしないこと、最悪なのは若い頃を覚えていることだ」
何か深いなこの言葉。
誰もが無理だと思ったトラクターでの旅は無謀だったけれど、アルヴィンの一つ一つの仕草と行く先々の人達との触れ合いにほっこりする。
痛感したのは歳を取るという惨さ。
段々と体は言うことを効かなくなるし、病気にもなる。
それでも成し遂げたかった兄に会うということ。
困難は沢山あったが、この歳で、この体だったからこそ与えてくれる感動。
何でもないようで凄く意味があった。
「死ぬ時に後悔しないように」
ただそれに尽きるのかなと思う。

物語よりも残酷なのは主演のリチャード・ファーンズワースが本作の公開の翌年にショットガンで自ら命を絶っているという事実。
まるでアルヴィンの最期のようで切な過ぎる。
デヴィッド・リンチ監督にしては違う意味で異色の作品だった。
Nao

Nao