健一

マレーナの健一のレビュー・感想・評価

マレーナ(2000年製作の映画)
3.3
劇場公開時鑑賞済。
20年ぶりくらいの再鑑賞。

「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督とエンニオ・モリコーネの最強タッグに『パワハラ セクハラ王』ことハーヴェイ・ワインスタインが加わった🇮🇹🇺🇸合作映画。
アメリカが製作に加わったとは思えない程 小さな規模のイタリアらしい作品で いかにも当時のミニシアターブームに乗った作品に感じるが、日本では全国拡大公開された作品。
イタリアの至宝 モニカ・ベルッチを一躍有名にした映画。
当時の 叔父さん達 はみんなモニカ・ベルッチにメロメロでした。

1940年 シチリア島。
12歳の少年レナートは 村一番の美しい女性マレーナを 一目見て心奪われる。
彼女は戦地へ赴任している夫を想う日々を暮らしていた。
少年はマレーナの行動から目が離せなくなる。やがて平和な村にも戦火の悲劇がやってきて生活も苦しくなるなか 少年だけはマレーナを影から見守る・・・

エンニオ・モリコーネが奏でる音楽が やはり一番印象に残る。
「ニューシネマ〜」の時もそうだったが やはりこの監督との相性は抜群にいい!
少年の儚く淡い恋心を見事に表現している。
ほぼ100% 12歳の多感な少年の目線で語られている本作。
この歳くらいの男の子ってもう大変。
半ズボン履くのが 恥ずかしくなったり、父親に反抗してみたり、性への欲求が止まらなくなって
◯◯したり、◯◯したり、◯◯したり(笑)。
どうか女性のフォロワー様。引かないで!
国籍なんて関係なく世界中のどこにでも居る普通の12歳の男の子の行動です! これでも。たぶん。

「ニューシネマ〜」の成功から約10年。トルナトーレ監督もメジャーになり 金回りも良くなったのでしょう。制限も少なくなり 自分が本当に作りたい作品を撮れるようになったのが裏目に出てしまったのが本作。
少年が抱く淡い恋心のシーンはノスタルジック感も相まって素晴らしいのだが、そのシーン意外の部分が ガヤガヤしていて やかましい。
プラス、少年の家族 村人達の演技が大げさ過ぎて吉本新喜劇みたい。
更に 少年の妄想と現実のシーンがかなり 入り乱れるのが 少しやり過ぎ。物語の軸が ポンポン途切れてしまうので感動が持続しない。
出来れば ノスタルジック感一本で やって欲しかった。「ニューシネマパラダイス」みたいに。
ただ 90分の尺に納めたのは正解。
大きく感動することは無いが 共感し(笑)沁みる、愛すべき小品。


劇場公開時 2001年 6月
109シネマズ木場screen 7
💺118席
客入り ?

東京都 江東区 木場にあるシネコン。
昔はよく 利用していたが久しく行ってないな。

ちなみに
モニカ・ベルッチも『セクハラ王』のワインスタインの餌食になってしまったのだろうか・・・
健一

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