上海十月

ロベレ将軍の上海十月のレビュー・感想・評価

ロベレ将軍(1959年製作の映画)
4.3
ロッセリーニってネオリアリズムの創始者、ヌーヴェルヴァーグの父というとこころで貧乏そうだと思い込んでいたが、金持ちで戦前は、ファシスト政権下の戦意高揚映画を作っていたとは・・・そしてネオリアリズム、バーグマン時期、そして復活期。その時の作品。改めてヴィットリオ・デ・シーカは、美男子だ。ハンネス・メッセマーとの演技対決は、見事だ。前半、だめ男がドイツ側と交渉しているふりをして金を引き出しギャンブルに明け暮れる女にかなりだらしない話で、ロベレ将軍の身代わりにさせられレジスタンスの情報を聞き出すことをミュラー大佐から命じられる。サスペンスあり駄目さがあり、そして信念とはという多彩な見方が出来る映画でセットもそんなに大規模でないがスケール感があるのは、ロッセリーニだからだろうか。偽者が本物になるという人間物語でもあり感動的であった。
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