LaSalsa

28週後...のLaSalsaのレビュー・感想・評価

28週後...(2007年製作の映画)
3.2
どんだけ強力な封鎖をしても、こうやって抜け出ちゃう。こういう人いるんだね。安全じゃない地域に行くなと言われていたのに、これだよ。いらいらしちゃう展開。

現実ではあり得ないでしょ。とか思うんだけど、まんざらそうでもないかもしれない。こういったメチャクチャ危険な病があるから完全封鎖、と言ってもそんな病はないと信じない人、肝試し度胸試しで危険区域に立ち入る人、窃盗目的で入る人、この映画のように自宅に戻ろうとする人…。ダメだって言われても全く聞かない人って一定数いると思う。現実、コロナ感染が爆発的に続き抑えられないアメリカ、ヨーロッパ諸国を見ているとそう思う。こういった時は中国のような統制社会の方が感染抑制という意味では効果的なのかもしれない。もちろん、自由主義でも台湾やニュージーランドのようにコントールできている国はあるし、主義だけの話ではないんだが。感染リスクは個人が自由に行動できる社会の方が高くなるような気がする。

この映画みて感じた事は、、コロナをわざわざ「甘く」見て感染し、周りに感染させてしまう人がいて、それを見るとすごく腹立たしいんだけど、、それを怒っちゃいけないんだな、と。そもそも、個人の行動や思想が優先される我々の生きる社会においては、やむを得ないコストなんだろうなと。身勝手な行動と思うんだけど、感染症に対しては問題行動だが、逆に封鎖地域での虐殺や犯罪行為を暴くこともあったり、こういった行動や思想によって救われる人もいるかもしれない。
ダメだといってもお構いなしな人は一定数いると想定した上での対応策を幾重にも考え抜く必要があるんだろうなぁ…と。
身勝手な行動をする人を罰する方向の施策を取るのではなく、身勝手な行動をしてもそれを受け止められるだけの社会を築く方が、よっぽど自由主義社会として正しい行動なんだろうなぁ…と。自由を保つということがどれだけ大変で、且つ非効率な社会であるか…。自由の代償なのかなぁ。
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