たくろー

リトル・ランボーズのたくろーのレビュー・感想・評価

リトル・ランボーズ(2007年製作の映画)
3.0
レンタルDVD・字幕で視聴しました。
父親のいない少年ウィルは、家族が入信している宗教のもと、テレビをはじめとする娯楽から遠ざけられて暮らしていた。あるとき、ふとしたことから学校で有名な悪童リー・カーターに目をつけられたウィルは、彼の家で生まれて初めての映画「ランボー」を見て衝撃を受ける。ふたりはテレビ番組の自主制作映画のコンテストに向けて、映画の制作を始めるのだった。
というストーリーです。

始まりではウィルはおとなしくて無垢な少年、リーはまったく可愛げのない悪ガキとして登場しますが、ここでリー役のウィル・ポールターが素晴らしくムカつく演技でピッタリはまっていて、これが後々の展開に効いてくるのです。

ウィルとリーのふたりを始め、メインの登場人物は皆、2つの異なった側面が描き出されていて、次第に観客としてのキャラクターたちに対する感情も揺れ動いていきます。
そして十分に愛着が湧いたところで訪れるベタな展開、分かってはいながらもやはり涙を誘います。

終始画面の中には、ウィルの世間知らずな感じや、リーの少しやりすぎと思うような悪さ、中盤まではまったく別に進んでいくフランス人留学生ヴィヴィエなど、少しおかしいながらも無いとはいいきれない微妙なリアリティが雰囲気として漂っています。
自分は少しその少しファンタジーめいた感じに戸惑ってしまいましたが、映像から小道具からとてもおしゃれな感じなので、好きな方はものすごく好きだと思います。その辺は好みが分かれるのかもしれません。
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