松井の天井直撃ホームラン

トラック野郎 爆走一番星の松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

トラック野郎 爆走一番星(1975年製作の映画)
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↓のレビューは。今はもうなくなってしまった映画レビューサイトに、鑑賞直後に投稿したレビューを。こちらのサイトに移行する際に、以前のアカウントにて投稿したレビューになります。

☆☆☆

シリーズ第2弾。
監督・脚本鈴木則文。助監督・共同脚本に澤井信一郎。
お馴染み桃次郎に菅原文太。相棒のヤモメのジョナサンには愛川欽也。

オープニングの掴みに登場するのは、女子高生の修学旅行を引率する女教師役研ナオコ。これはおそらく、CMで共演した愛川欽也繋がりか。

今回の舞台は姫路と長崎。
トイレで《大》がしたいから駆け込んだのが、姫路で行きつけの食堂。しかし紙が無い。
困り果てたところに、ヒロイン役のあべ静江が登場し、紙を差し出し助け舟。たちまち桃次郎一目惚れ(笑)

「やだなあ〜、ぼか〜ウンチなんかしませんよ!」と脂汗を流してはやせ我慢。しかし今にも爆発寸前。するとそこへジョナサンがすかさず食べ物を注文。
「○○ーの大盛ね!」(笑)

彼女が“ダザイオサム”を大好きな文学女子大生と知るやすかさず桃次郎一言。
「今度詰め合わせを買って来てあげますよ!」宣言(笑)

本気で結婚する事を意識する桃次郎。ジョナサンに仲立ちを頼むが、肝心のジョナサンは勘違いしてしまう。
関根勤(この当時はラピッド関根)を弟に持つ、心優しいバキュームカーの女運転手加茂さくらと間違える。
この後更にウ○コネタが炸裂。空から大量の糞汁をシャワー放水(爆)しかも勘違いを引き起こす下ネタ満載で、開始僅かでもうお腹満杯(笑)

ところが、そんなお笑いムードを吹き飛ばすのが。小林稔侍を手下に従え、ジョナサンを付け狙う田中邦衛率いる“ボルサリーノ”軍団。
どっちかって言うとベルモンドの方だな(笑)

そんなジョナサンは、愛妻春川ますみと9人の瘤付きを従えての、遅い新婚旅行。
途中長崎で幼いながら懸命に生きる姉と弟の2人と出逢う。そんな一家の為に乗り物代の節約を兼ねて、トラックを転がし、何故か着いて行く桃次郎。

その帰りに姫路に寄る桃次郎。
かねてから、プロポーズ相手を間違ったジョナサンに尻拭いをさせんとする。

「生きててすみません」…と言うより「人間失格」だな(笑)

そこに待ち受けるボルサリーノ軍団。ジョナサンの過去を暴く。それはやがてジョナサンの様に生きて行くだろう、バキュームの千秋を好きななべおさみ演じる白バイ警官と重なり合う。

最後に、2人を仲立ちさせたばかりでなく、長崎で父親の帰りを待つ姉弟に最高の“お年玉”を持って行く桃次郎。ボルサリーノ軍団とも和解し、目出度し目出度し…とはいかない。自分の恋だけは(悲)

“さよならだけが人生だ”

…って、それ太宰と同じ津軽でも川島雄三の方だから(笑)

劇場鑑賞 日時不明 新・文芸坐