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THE WAVE ウェイヴのnewのレビュー・感想・評価

THE WAVE ウェイヴ(2008年製作の映画)
4.3
とある学校の授業で独裁の模擬実験を行う話。実話を元に作られていますが、過程や結末は脚色されているようです。

なかなか面白い話でした。実際に行われた授業ということでかなり引き込まれますね。
個人一人に集団が従うには、指導者のカリスマ性が重要であるのではないかと考えていたが、この映画ではそれを否定している様に思えました。
この映画で指導者役を行うのは只の一教師であります。しかし、生徒という集団はその教師に従うことよりも、集団で団結する事に心酔していきます。その結果、その集団を作り出し存続させる力を持っている教師に従うのですね。
ウェイブのメンバーはもともと皆、ばらばらなグループであり、本来なら交わることのない集団でもありました。しかしそれが、一丸となったときに大きな優越感と安心感を生み出したのでしょう。その結果、一人一人の傲慢さも大きくなりまたその攻撃性も高くなってしまいました。そして、それは支配される側の人間だけでなく指導者もまた、その集団を操るこのできる優越感により攻撃性が肥大化していくのです。
如何に人間が簡単に操られるかが分かる作品でした。
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