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未来の想い出 Last Christmasのcyphのレビュー・感想・評価

未来の想い出 Last Christmas(1992年製作の映画)
3.3
藤子F不二雄の反自伝的SF作品を主人公を女ふたりにして映画化、ていうのはいいんだけど女ってなった途端「男に愛されることこそが幸福な人生!」てなるのキビしすぎ〜〜とモヤモヤしながら観た けど授賞式パーティーでA先生・石森章太郎・赤塚不二夫が並んで円になってニコニコお酒飲んで主人公たちに絡む特別出演シーンが眼福すぎてあそこだけ星5つだった!脇につのだ氏やさいとうたかを氏もいたけど3人の並びがうれしすぎて視界の端にしか入らなかった なんで彼らはいつでも肩寄せ合わせてぎゅうぎゅうに並ぶんだろう 大口開けて笑う彼らの屈託のなさ

飛行機墜落を回避する云々も含めてはっきりとブラッシュアップライフの元ネタでもあるけど、主人公ふたりへの徹底的な共感できなさや男との関係至上主義みたいなモヤモヤをぜんぶ解決して完全無欠なシスターフッドを実現してるという意味で素晴らしい上位互換だったと再認識 美味しんぼを盗作するというくだりにややオモロがあるだけで、漫画家設定も生きてなくてますます微妙だった 関係ないけどTime After Timeが劇中歌として使われてる映画を今年3本も劇場で観た、ばか勝ち競馬のBGMに使われてるのはちょっとよかった


▼ライムスター宇多丸・森田夫人・宮川一朗太さんアフタートークメモ

森田は大の漫画好き F先生を紹介されて映画化しましょう、人生やり直す話にしましょうとなって、まずF先生が漫画を描いた ファウストのように若返りの代償の話だった ただこれを元にすると脚本が書けなかった 主人公を女にしたら書けるんだけどとF先生に相談したら「その方が面白いかもしれませんね」と快諾 その後すぐ脚本が書き上がった

男性の人生やり直しモノ(つまり若返りモノ)って欲望の話になっちゃうけど女性にすると切実な物語になる 宮川一朗太の役柄と撮影ショットは家族ゲームを意識してたと思う 役柄に影響されたのかデビちゃんとこの後すごく仲良くなってよく一緒にラーメン食べに行ったりしてました 海外でも人気が上がってきている作品 パリ、ニューヨーク、台湾高雄 銀座和光の交差点はセット、ちなみに家族ゲームのおんぶされるシーンは銀座4丁目で隠し撮り撮影だった
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