兄妹がとても素直で優しく子どもらしい、しかも家族のことを真剣に考えています。子どもの懸命な姿は心が温まるし自分も励まされるような気持ちになります。
少年が妹の大切な靴を失くす、少年は何とかするからと妹に口止め、明日から学校へ履いていく靴がない妹は納得がいかない、親にいいつけようか、いや二人で同じ靴を交代で履けばいい、鉛筆あげるから…目の前にいる両親に悟られないよう筆談する兄妹、愛らしく微笑ましい場面です。
それにしても兄妹が街中を走る走る、この姿がまたいじらしくて応援したくなります。溝に落ち流される靴を追いかける妹、もうお助けしたくて一緒に走っている気分でした。
兄妹の家と上流家庭との差も描きつつ、少年は妹の靴のためにマラソン大会へ、一等ではダメ、妹のために三等を目指す、果たして結果は…。走り終えた少年の表情は、観ている自身の気持ちを鏡に写しているかのようでした。
赤い金魚たち、少年の足にお疲れさまと言っているように見えました。
(メモ)
マラソン大会の坂が厳しい