現実逃避帰国準備

かいじゅうたちのいるところの現実逃避帰国準備のレビュー・感想・評価

3.0
昨日の『Alexander and the Terrible, Horrible, No Good, Very Bad Day』に引き続き、絵本原作の映画『Where the Wild Things Are』(2009)を観てみたら、奇妙な世界の映像でトラウマになりそう。

1963年出版のMaurice Sendakの同名のベストセラー絵本が原作。旦那が一番好きな絵本だと言って、我が子達にも自分の子供時代から半世紀程所有している絵本でよく読み聞かせしていた。可愛らしい内容で、線の細いイラストが魅力的な絵本なんだけど、映画は暴力は無いけど、乱暴なシーンや、狂気じみた発想で、これってPGの子供向け⁇と疑った。少なくとも、絵本を読む年齢4~7歳の子には見せれない。凄く怪しい怪物達が、薬でもやってる様な、会話、展開を繰り広げる。

「Wild Things」には、2つの意味が含まれている。原作では、お母さんがMaxを「Wild Thing!」と叱る場面があり、「Wild」という言葉は、「野蛮、乱暴、狂乱した、興奮した」という意味が前提で、もう一つの意味「野獣、怪獣」と掛けているダブルミーニングで、Wild ThingsにはMaxも含まれている。

スポイラーアラート↓


男の子でも育てやすい子はいるけど、3分の1の確率で男の子の子育てって大変💦だと思う。でも、シングルマザーの母親とボーイフレンドが家でイチャイチャしてたら、そりゃ嫌な気分になるだろうね。多分子供って、大学生位になるまでは、シングルペアレンツの恋愛には理解できないんじゃないかな。普段から手に負えないMaxが、そのラブラブを見てさらに爆発する。絵本よりシリアスなドラマと、狂気なストーリー。

Wild達が作り出す家が独創的で、着ぐるみの顔の表情が意外にも細かい。フクロウに石を投げつけるシーンや、ヤギの腕をもぎ取るシーンなど見て、えええっと一瞬固まった。子供の中には、真似して鳥に石を投げる子も出てくるかも知れないから、Rated-PGの通り、Parents Guideが必要。『Fantastic Planet』くらい、奇妙な映画。

1/18/2021 HBO Max