ふぇりな

マイ・フレンド・フォーエバーのふぇりなのレビュー・感想・評価

3.9
タイトルからしてすでにフラグが立ってる作品でソワソワしながら観ましたが…やっぱり、予想通りの内容でした。
ただ、それが悪い訳ではなく、エイズに対する偏見と闘う、強く優しい作品だったと思います。主人公がローティーンの男の子なので、ジュブナイルものとしての良さも詰まっていて、青春っていいなあなんて改めて思いました。

とはいえ、主人公のエリックくんはかなり悪ガキというか、やりすぎな行動やイタズラをしまくるので、別の意味でもハラハラしました。笑
その辺の草を食べたりするのは田舎の子供あるあるだよな~なんて最初は思いましたが、危ないことも平気でするし、人の死をジョークにするのはさすがにダメだからやめようね…と言いたくなりました。

しかし、それも彼なりの友情や愛情の表現だったと思いますし、彼の立場を考えると少し過激になってしまうのもわからないでもありません。病気という意味ではデクスターくんが可哀想なのはもちろんそうなのですが、エリックくんもなかなかに苦しい生活をしているというか、むしろデクスターくんとの友情に救われていたのは彼の方だったと思います。
愛人と暮らす父とは連絡が取れず、母はほとんど外に出ていてたまにしか会えないうえに、強い偏見を持っている。そして、学校ではいじめにあい、友達もいない…。これから先の彼の人生が心配ですが、少しでも生きやすくなればいいなと思いました。

どのキャストも素敵な演技でしたが、主人公エリック役のブラッド・レンフロさんは早くに亡くなってしまったのですね…美人薄命というかなんというか、繊細な魅力を持った人にありがちな運命なんでしょうか…。貴重な輝かしい瞬間をみる事が出来てよかったです。
ふぇりな

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